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プロジェクト/Research Projects
MeDES project (Media and Design for an Empathic Society)(2016年〜進行中)
私たちの日常は膨大な映像の氾濫の中で営まれています。情報発信源となる放送,映画,映像コンテンツ産業などは,未だ「中央一極集中の社会構造を反映して」いるものであり,たとえ「映像の対象として地域の社会や文化が取り上げられることがあっても,それらは,大都市の視点から描かれたステレオタイプ的な地域の姿である*」ことがいまだ多いと言わざるを得ません。
このような状況を受けてここでは,京都府北部,岡山県犬島等をフィールドとして,現地の風土・文化・歴史をヴィジュアル・リサーチする作業を通じてこれからの地域コミュニティとメディア,そして価値循環型デザインのあり方を考究します。またその成果を導き出す過程を研究対象と位置づけ,来たるべき共感社会へ継承する社会的価値の発見・共有・保存に関する方法論の構築を目指していきたいと考えています。
*引用:『懐かしさは未来とともにやってくる——地域映像アーカイブの理論と実践』原田健一・石井仁志 編著,学文社,2013年
関連プロジェクト「Film Cycle」(Cumulus Paris 2019での研究発表)のビデオはこちら
質的調査手法に依拠した映像利用に基づく統合型コミュニケーションデザイン研究(The Study of Integrated Communication Design Based on the Usage of Visual Media in Qualitative Research Methdology)・科学研究補助金基盤研究(C)(2016年〜2019年)
情報環境化する社会に対応した今日のデザイン活動において,人類学や民俗学あるいは社会学などで培われてきた質的調査手法の応用的実践が数多く見られます。特にそこでは,技術革新と呼応しながら進化した視覚メディアを活用したヴィジュアル調査法が開発され,それは社会やその成員である個々人の営みの記録・記述に貢献しながら次に控えた問題発見から解決の道筋を見出す術としての役割を担っています。このような状況を受け,本研究では,特に質的リサーチ過程での映像利用を軸に,デザインリソースとしての基層文化記録・保存,デザイナーの創造性や環境 認知への貢献など,デザイン学における新しい映像利用手法の理論・実証研究を通じて映像デザイン領域の体系化をはかり,統合型のコミュニケーション・デザイン研究基盤の立脚を目指します。*詳細は随時アップします
質的リサーチ手法に基づく映像デザイン研究の体系化と深化に関する実証研究(Experimental Approach for Schematizing and Deepening the Media Design Studies Based on the Qualitative Research Method )・科学研究補助金基盤研究(C)(2013年〜2015年)
今日,情報環境化する社会に対応したデザイン活動において,人類学や社会学などで培われてきた質的調査手法の応用的実践が数多く見られます。本研究ではまず,デザイン研究領域で活用される質的調査過程での映像メディア利用の体系化を目指します。さらに,20世紀に積極的な融合が見られた映像とデザイン分野のあり方をデザイン方法論の視座から再検討し,質的調査のエッセンスと認知科学の知見を援用しながら,デザイニングの特定工程にとどまらない,新たな視覚伝達デザイン領域を担う映像とその効果に関する理論化構築を行い,その実証的研究基盤の立脚を目指す研究プロジェクトです。
アートアニメーションからみえる映像コミュニケーションについて
デジタル技術の発展に伴い,美術・デザイン系の学生たちがアニメーションを主要な表現媒体と考えて,かつてない勢いで質の高い作品を多く生みだしています。我が国のコンテンツ産業の核といえるアニメーションですが,情報伝達手段という視座においてはまだ多くの可能性を秘めているといえます。ここでは学生や20代の若手作家たちと彼らの短編アニメーション作品を取材対象とし,アイデアが作品に落とし込まれる制作プロセスを解析していきます。また造形行為にどのような「伝える」ための工夫が内包されているかを読み解き,コミュニケーションのあり方やデザイン教育(デザインプロセスや日常の分節化)ためのヒントを検証するプロジェクトです。 *上記のプロジェクトは科学研究費補助金(科研費)採択プロジェクト「異分野コミュニケーションにおける情報共有のための視覚・触知化に関するデザイン研究 」(2007-2009年)の助成により展開しました。
大学院修了生の研究テーマ/Research Subjects
(※印は名古屋大学,**印は京都工芸繊維大学での指導実績)
[博士学位論文]Doctoral Dissertation
2019年度
「ポストメディア時代の映像制作における主体性に関する研究ー東日本大震災における他者をめぐる想像力の生成過程についてー」**
A study of subjectivity with filmmaking in post-media era: on the production process of imagination about others in the Great East Japan Earthquake
2018年度 「複合メディア環境における視聴者自身による映像コンテンツの現地化に関する研究――中国字幕組のファン・エスノグラフィ」**
The localization by audience in a multimedia environment: a fan ethnography of Chinese fansub group
2015年度
「美術教育の特質的価値に接続する映像メディア- 知識基盤社会へ対応する映像メディア領域の教育実践構造—」※ Image Media that Connect to the Core Values of Art Education - The Educational Structure of the Image Media Field Corresponding to the Knowledge-Based Society
2013年度
「『パブリックビューイング』の実証研究—日独比較を通じた社会的機能の考察」※ A Comparative Study of Public Viewing Experience in Japan and Germany: Towards a Reconstruction of Media Events Studies
[修士特定課題]Master's Project
2021年度
「日本の祭りを身近に感じてもらうためのコンテンツ制作」**
Production of content to feel a connection to Japanese festivals
「上海文化の継承を目的とするアニメーションー地域振興を担う映像コミュニケーション研究」**
Animation for the purpose of inheriting Shanghai culture―Video communication research responsible for regional promotion
「仮想現実を用いた伝統工芸の魅力を伝えるコンテンツデザイン研究」**
The use of virtual reality for showing traditional crafts
2020年度
「建築・構造物の体験・情報を伝えるVRメディアの製作〜江戸時代の見世物を参考に〜」**
Development of VR media to communicate experiences and information abut architecture and structures: Referring to MISEMONO (Japanese Show) of Edo period
「拡がるフィクション」**
Expanding Fiction
「錯視と映像」**
Optical illusion and Moving image
「メディアを介した認知のずれに着目した新しい空間体験に関する研究」**
The Research on Cognitive Gap through Media
「デジタルファブリケーション技術を用いた曲げ物の新開発に関する研究」 **
The Rsearch on New Development of Magemono using Digital Fabrication Technology
2019年度
「ロケーションベースメディアの研究—周遊を促すコンテンツデザイン」**
The Study of Location-based Media: Content Design to Promote Tourism
「多機能デバイスの時代におけるコンテンツのあり方」**
The Video Contents for Multifunctional Devices
2018年度
「暦の視覚化を通した古代と現代を繋げるデザイン研究」**
A Design Study of Connecting the Past to the Modern through Calendar Visualizing
「ゲーミフィションを利用した教育向けデジタルコンテンツに関するデザイン研究」**
Design Research in Gamification-based Educational Digital Content
「地域行政と若者をつなぐ場・メディアの提案〜神戸市を事例として〜」**
Local Government and Young Population's connection through media - A proposal study case in Kobe city
2017年度
「生理タブーと広告表現—肌質を通したコミュニケーション広告の可能性」**
The Design to Encourage Communication on Menstruation and Sanitary Supplies
「アニメーションの構造と創造的な私的表現のためのデザイン研究」**
Video Design to Convey the Appeal of Wildflower
「VRを用いた遠隔地(海外を含む)にいる人向け博物館体験アプリケーション開発」**
A New Usage of VR to Develop an Application that Provides a Museum Experience for People in Remote Area
[修士学位論文]Masters Thesis
2013年度
「ビデオアートの構造から考察する現代のメディア・コミュニケーションの在り方」※ A New Aspect of Media Communication Considered from the Structure of Video Art
「時代のコトバをつくるコピーライターの創造性に関する考察 インタビュー調査を中心に」※ An Interview-based Study of the Creativity of Copywriters
「情報社会におけるアニメオタクのエスノグラフィ―中国の日本アニメ字幕組コミュニティーに関する考察を通じて―」※ The Cyber Culture of Anime Otaku: An Ethnography of the Chinese Fansub Community
「ニコニコ生放送におけるコミュニケーション構造の分析」※ A Study of the Communication Structure of "Niconico Live"
2012年度
「文化的要素を含んだピクトグラムの有用性についての考察-留学生の思考過程に着目して」※ The Usability of Pictograms Which Include Cultural Elements: A Study Focused on the Thinking Processes of Foreign Students
「対日観形成に果たす日本製番組視聴経験の影響に関する考察-フランスを事例として」※ A Study of how Japanese TV Programs have Influenced Foreign Attitudes towards Japan: The case of France
「映像制作における触覚的・感覚的知性の涵養としての創造性について」※ A study of creativity as the cultivation of tactile and sensuous knowledge in film-production
2008年度
「コミュニケーションを誘発するメディア:ワークショップに関する実践報告」(研究成果報告書)※ Media as Seeds of Communication: A Practical Report of Workshop
[修士学位コンテンツ+作成レポート]Masters Report with Media Work
2013年度
「異文化コミュニケーションを可視化するテレビ番組制作に関する考察」※ An Approach to the Visualization of Intercultural Communication through the Production of a Television Program about International Couples in Japan
映像コンテンツ『地球村日本町3丁目—国際カップルのライフスタイル』(TV番組仕様コンテンツ/31分/DVD)
2012年度
「相互行為としての性労働—性労働従事女性たちの「抵抗」と「共在」の態度に関して」※ Sex Work as Interaction; Attitudes of “Resistance” and “Sharing” of Women in Sex Work
映像コンテンツ『ボディトーク』(ドキュメンタリー作品/62分/HDV)
2011年度
「地域活性化をねらいとする文化事業と一般市民との関係構築を促すドキュメンタリー映像の制作」※ A Documentary Video Work that Encourages the Involvement of Citizens in Cultural Programs for Regional Vitalization
映像コンテンツ『矢印のよみかた—市民による地域活性のための文化活動』(ドキュメンタリー作品/39分/DVD)
2010年度
「フェイクドキュメンタリー「須田先輩」の制作を通してみる演技としての自己表現」※ Self-expression as Acting Seen Through the Production of a Fake Documentary - SUDA SENPAI
映像コンテンツ『須田先輩』(フェイクドキュメンタリー作品/72分/DVD)
「ドキュメンタリー制作から見る広州の国際都市構築の現状」※
Guangzhou's Current Growth as an International City Seen Through the Production of a Documentary
映像コンテンツ『広州に輝いている桜たち-広州日本婦人会』(ドキュメンタリー作品/39分/DVD)
2009年度
「若者を対象とした美術番組の一考察」※ A Study of a TV Arts Program Intended for Young People
映像コンテンツ『人生美学〜待つことは豊かかもしれない〜』(TV番組仕様コンテンツ/26分/DVD)
「ドキュメンタリー映像制作を通じた現代モンゴル人の価値観とその文化の変容に関する考察」※ Mongolians Living in the 21st Century
映像コンテンツ『遊牧民の声−現代を生きるモンゴル人−』(ドキュメンタリー作品/55分/DVD)